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そらまめ日記

大学生・そらまめの日常メモ

思い出すこと

今週のお題「ひな祭り」


お雛様に関する言い伝えを知っていますか?
「ひな祭りが終わった後、お雛様をすぐに片づけないとお嫁に行き遅れる」
というものです。


4年前のひな祭り、私はこの言い伝えを半ば無視してお雛様をそのままにしておきました。学校のテスト勉強のために片付けている暇がなかったからです。
最後のテストが終わって帰宅。
「明日にはお雛様をしまおう」、東日本大震災が起きたのはその時でした。
母は私に「お雛様が落ちないように押さえていて」と言うと、仏壇を押さえに寝室へ走っていきました。私は最初こそお雛様を押さえていたものの、すぐに座布団で身の安全を守ります。そして、母を大声で呼び戻しその場で待機。
幸いにして、自分の住む地域に被害は無かったのですが、後のことは皆さんのご存じのとおりです。


地震が起こったら自分の身の安全を確保しましょう」
よく言われていることですが、私も母もこれを実践できなかったわけです。その原因は、想定していた状況と実際の状況の差だろうと思います。
想定していた状況とは、小学校の避難訓練でやるような机の下に隠れること。
けれど、実際には自宅に隠れられる机は無く、割れるかもしれない窓や落ちるかもしれない照明、そして崩れるかもしれない雛壇を考えると、ほとんど行き場がありませんでした。その上、大切で高価なお雛様や仏壇のことが頭に浮かび、このような行動になったのでしょう。
普段から、「自宅で地震が起きたら座布団で身を守りつつ柱の側へ行く」といった場所に応じた安全の確保について考えていればよかったと痛感しました。


しかし、地震が起こった時に自分がいるかもしれない場所は無数です。高層ビルの真横かもしれないし、シャンデリアの真下かもしれない。その全てに対して、普段から具体的な対応を考えておくことはできません。
それならどうすればよいのか?
より一般に「自分の身を第一に危険物から離れる」とするしかありません。
では、具体的なケースを想定することは無駄なのか?
そうでもない、と私は思います。自宅の場合、学校の場合、スーパーの場合…と主要な場所について普段から考えていれば、地震が起きたときの瞬時の思考力も高まるはずです。少なくとも、雛壇や仏壇を押さえに行くような身の安全を軽視した行動はしないでしょう。


地震が収まった時、雛壇からは五人囃子が落下していました。
のちに、揺れの強かった地方の友人に聞くとお雛様の被害は多かったようで、人形が欠けた、雛壇が崩れたと言っていました。
お雛様は家族からの素敵なプレゼントだけど、それでも地震が起きたらお雛様より身を守ってほしい。
そんなことを思いながら、今年も私はお雛様を飾るのです。